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特集 : この人

静岡人インタビュー「この人」 原泉アートプロジェクト代表・ディレクター 羽鳥祐子(はとりゆうこ)さん(掛川市)

 掛川市北部、原泉地区でアーティスト・イン・レジデンス(AIR)を企画し、作家が旧茶工場や寺社などで作品を発表するアートイベント「原泉アートデイズ!」(27日まで)を率いる。2018年の初回から5年間の足跡を振り返る書籍も刊行する。群馬県出身。38歳。

羽鳥祐子さん
羽鳥祐子さん

 ―山間地で1カ月以上、AIRを実施する理由は。
 「都市部で制作していると、作品も世界観も小さくなる。ここには自然に囲まれた空間の広さと、ゆったりと流れる時間がある。その中で、作家自身が自分の新たな可能性に気付き、挑戦する姿が見られる」
 ―AIRを始めた経緯は。
 「学生時代、農学部で生物多様性について学び、人と自然との共生を考えるようになったのが発端。中南米で劇作家のフェスを手伝い、濃密な時間を過ごしたことも糧になった。縁あって空き家を借りた地が原泉。ここでアトリエを構える中瀬千恵子さんをはじめ、仲間と第1回を開くと『楽しかった。また、やらないの?』と地域の人たちに背中を押してもらった」
 ―5年で見えてきたものは。
 「これまで滞在した作家は国内外の30組50人超。20年に郵送で作品の制作過程を鑑賞する形の展覧会を開くと、予想外の反響だった。コロナ禍であっても、作品を発表する場、鑑賞する機会の大切さを知った。作品材料の提供や道具類を貸してくれるなど、地元のコミュニティーにも支えられていると実感する」
 ―今後は。
 「今年はイベントの期間外に、アニメーション上映会や、アート鑑賞を楽しめるキャンプも企画した。恒常的なアートスペースを設け、作品展示したり、人的交流や新しい企画が生まれたりする場をつくりたい」
 (文化生活部・岡本妙)

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