御前崎・ウミガメ保護監視員 ふ化場を掘り起こし 22年の活動締めくくり
御前崎市のウミガメ保護監視員は1日、今年の保護活動の締めくくりとして同市御前崎のふ化場を掘り起こし、砂の中からふ化に至らなかった卵を掘り出した。来年の子亀供養祭で追悼する。

同市の海岸の一部は絶滅危惧種アカウミガメの産卵地として国の天然記念物に指定されている。8人の保護監視員は毎年産卵期の5~8月、卵を嵐や鳥獣から守るために海岸で採取してふ化場に運んでいる。
今年上陸したアカウミガメは144匹で、記録が残る1981年以降で最も少なかった昨年(50匹)から増加した。産卵したのは80匹で計9654個だった。
20年以上監視員を務める高田正義さん(89)は、近年上陸する個体が減っていることについて「黒潮の蛇行の影響もあると思う。蛇行がなくなれば多少は増えるのではないか」と話した。