静岡県「パートナーシップ宣誓制度」 2023年3月1日導入方針
静岡県は26日、性的少数者や事実婚のカップルらを公認する「パートナーシップ宣誓制度」について、2023年3月1日から導入する方針を明らかにした。11月に制度内容を公表し、周知を図る。26日に開いた県男女共同参画推進本部の本部員会で報告した。

法律上婚姻できない県民の悩みや生きづらさを解消し、「誰もが人生のパートナーと協力しながら安心して暮らせる環境づくり」を目指す。性の多様性に対する理解が広がる効果も期待している。
当事者のうち少なくともどちらか一方が県内在住で、ともに未婚かつ18歳以上であることなどが要件。静岡市(県庁、県男女共同参画センターあざれあなど)、沼津市(県東部総合庁舎など)、浜松市(県浜松総合庁舎など)のうち、希望する場所で宣誓手続きを行う。
宣誓で受けられるサービスや対応は、公営住宅への入居申し込みや公立病院での家族同様の取り扱いなどを想定。民間事業者に対してもサービスが拡大されるよう働きかけていくという。
県によると、県内では浜松、富士、静岡、湖西市が制度を導入済み。各市町の制度やサービスについても、県の宣誓カップルが利用できるよう調整していく。
県が5~6月に実施したパブリックコメントでは541件の意見が寄せられた。「当事者に安心を与え、自己肯定感につながる」「伝統的な家族・婚姻制度の崩壊につながる」などの声があったという。県政インターネットモニターアンケートでは導入を肯定的に考える人が7割超を占めた。