小山バス事故 出発直後は高速ギア 変速せず「フット」多用か
小山町須走の県道で観光バスが横転し乗客の女性が死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死)の疑いで送検された運転手の男(26)=埼玉県飯能市美杉台=が富士山須走口5合目から出発直後の一定区間、ギアを高速に入れていたとみられることが21日、関係者への取材で分かった。県警は、ギアを高速にしたまま下り坂でフットブレーキを多用したことが制御不能につながった可能性があるとみて運転操作の経過を調べている。

容疑者はエンジンブレーキを使って減速を試みたとされる。関係者によると、事故後のバスのギアはエンジンブレーキが利かないニュートラルの状態になっていた。容疑者が低速ギアに変更を試みたもののエンジンの回転数と合わず、ニュートラル状態になった可能性などが考えられるという。
制御不能になったバスは制限速度(30キロ)の2倍以上の速さで少なくとも数百メートル走行し続け、右カーブを曲がりきれずに車体の右側を下にして横転した。
県警は来週にも容疑者の立ち会いの下、現場の検分を行う方針。自動車メーカーの分析などを踏まえて事故原因を特定する。
あなたにもう1本
横転バス 1分超制御不能 小山事故、直前速度は90キロ