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認知症高齢者 地域で見守る 東伊豆町が不明者捜索訓練、体制強化へ

 高齢化が進む東伊豆町で14日、行方不明となった認知症のお年寄りを地域ぐるみで捜索する訓練が実施される。捜索開始から保護までを想定した実践的な訓練は珍しい。町は地域全体による見守り体制の強化につなげたい考えだ。

認知症高齢者向けのステッカーを紹介する宮原崇敏さん=9月下旬、東伊豆町役場
認知症高齢者向けのステッカーを紹介する宮原崇敏さん=9月下旬、東伊豆町役場

 訓練は稲取、奈良本の両地区で行い、町職員や下田署員らのほか、訓練に参加する町民は近隣商業施設の関係者も含め70人程度を見込む。行方不明者の特徴や服装などの情報を町民メールやLINE(ライン)を使って発信。行方不明者役が各地区を1人ずつ歩き回り、見かけた際には実際に声掛けや通報を求め、保護までを体験してもらう。
 「高齢化が進むほど、行方不明者に遭遇する機会は増える。どの程度対応できるのか確認しておく必要がある」と話すのは、町地域包括支援センターの宮原崇敏さん(46)。町の高齢化率は8月末現在47・0%とほぼ2人に1人が65歳以上。2012年は34・1%で、高齢化が加速している。宮原さんは発見時の対応の要点として、夜間に一人でいるといった状況に留意し、ゆっくり優しい口調で呼びかけるよう求める。
 町は対策として、3年前から認知症で外出する可能性のある高齢者に番号入りのステッカーを無料配布している。対象者が発見された際にシールの番号で早期の身元確認につなげる。既に35人が登録されていて、実際に行方不明者の発見につながった例もあるという。今回の訓練でも行方不明者役の靴に貼り、有用性を確認する。
 下田署の三宅勉副署長は「行方不明の認知症高齢者は交通事故に遭う危険性も抱えている。一刻も早い発見が大切」と話す。

認知症高齢者への声掛けが推奨されるケース
 ・夜間や早朝に1人でいる
 ・道ばたで座り込んでいる
 ・赤信号で横断したり車道の真ん中を歩いたりしている
 ・困ったような様子でいる

声掛けのポイント
 ・驚かせないよう後ろから声を掛けない
 ・ゆっくり優しい口調で、質問攻めにしない
 ・相手の主張が不可解でも否定しない
 ・無視されても少し時間をおいてみる

 ※東伊豆町地域包括支援センターによる

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