静岡県勢唯一の団体Ⅴ 栃木国体・アーチェリー成年女子

 第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」第10日は10日、栃木県で行われ、本県はアーチェリー成年女子団体が決勝で山形を5-1で下して優勝を飾った。昨年の東京五輪代表の山内梓(近大職、浜松商高出)と、世界選手権に出場した杉本智美(ミキハウス、浜松商高出)、渡辺麻央(日体大、富士市出身)の日本代表3人をそろえて7年ぶり5度目の頂点に立った。県勢の団体優勝は今大会初めて。

栃木国体アーチェリー成年女子団体を制した静岡の(左から)杉本智美、渡辺麻央、山内梓=10日午後、栃木県の那須烏山市緑地運動公園
栃木国体アーチェリー成年女子団体を制した静岡の(左から)杉本智美、渡辺麻央、山内梓=10日午後、栃木県の那須烏山市緑地運動公園
アーチェリー成年女子団体決勝山形を下して7年ぶりの優勝を飾った静岡の(右から)渡辺、杉本、山内=那須烏山市緑地運動公園
アーチェリー成年女子団体決勝山形を下して7年ぶりの優勝を飾った静岡の(右から)渡辺、杉本、山内=那須烏山市緑地運動公園
栃木国体アーチェリー成年女子団体を制した静岡の(左から)杉本智美、渡辺麻央、山内梓=10日午後、栃木県の那須烏山市緑地運動公園
アーチェリー成年女子団体決勝山形を下して7年ぶりの優勝を飾った静岡の(右から)渡辺、杉本、山内=那須烏山市緑地運動公園

 馬術は成年女子自由演技馬場馬術の人見美代子(ELCドレッサージュチーム)が5位入賞。カヌーはスプリント・カヤックシングル200メートルで少年男子の小野島夏(川根高)が3位、成年女子の大村朱澄(城北信用金庫)が4位だった。

 ■“最強”チーム 県選手団の大トリ飾る
 国体アーチェリー史上“最強”チームで7年ぶりに王座を奪還した。成年女子団体の静岡は杉本(ミキハウス)、山内(近大職)、渡辺(日体大)の代表トリオが本領を発揮した。ダントツの優勝候補という重圧を感じさせず、県選手団の大トリを飾る今大会唯一の団体V。3年ぶりの国体に花を添えた。
 72射(720点)の予選は3人で大会新の1926点をたたき出して1位通過。決勝トーナメントは6射(1人2射)1セットを繰り返す短期決戦で何が起こるか分からなかったが、「全員の実力に心配はない。誰かが外しても他がカバーできる」(杉本)という信頼関係で番狂わせを許さなかった。
 最大のヤマ場は9日の埼玉との準決勝。風に苦しみ、1人1射のシュートオフにもつれ込んだ。だが、1番手の山内が10点を射抜くと、直前に的を外した渡辺も「心強いお姉さん2人が当ててくれる。安心して打てた」とど真ん中へ。最後は杉本が9点で勝負を決めた。山形との決勝は18射全てが8点以上で10点7本、9点8本。全く危なげなかった。
 2週間後の全日本選手権から、2024年パリ五輪への戦いが始まる。「来春にある国際大会の代表選考会までが勝負。国体の優勝で気持ちが乗った」と山内。「3人でパリへ」という久島総監督(浜松北高教)の言葉は、本県アーチェリー界の願いだろう。

 アーチェリー(那須烏山市緑地運動公園多目的競技場)
 ▽成年女子団体決勝
 静岡 5―1 山形
 (静岡=杉本、山内、渡辺)
 (山形=岸塚、阿部、星野)

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