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大塚、万感の初頂点 栃木国体・自転車少年男子スプリント

  第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」第8日は8日、栃木県で行われ、自転車競技トラックは少年男子スプリントの大塚城(星陵高)、同ケイリンの熊谷海飛(静岡北高)、女子500メートルタイムトライアルの山口真未(日本競輪選手会)がそれぞれ優勝した。

自転車少年男子スプリント決勝 優勝が決まり、ガッツポーズする大塚(右)=宇都宮競輪場
自転車少年男子スプリント決勝 優勝が決まり、ガッツポーズする大塚(右)=宇都宮競輪場
自転車少年男子ケイリン決勝 後続を突き放し、2冠を達成した熊谷(中央)
自転車少年男子ケイリン決勝 後続を突き放し、2冠を達成した熊谷(中央)
自転車少年男子スプリント決勝 優勝が決まり、ガッツポーズする大塚(右)=宇都宮競輪場
自転車少年男子ケイリン決勝 後続を突き放し、2冠を達成した熊谷(中央)


 ■自転車(宇都宮競輪場)
 ▽成年男子スプリント3位決定戦
 井出晃太郎 (中大) 2―0 中井琢(宮城・東北大職)
 ▽女子500メートルタイムトライアル ①山口真未(日本競輪選手会)36秒820
 ▽少年男子スプリント決勝
 大塚城(星陵高) 2―0 松岡勇斗(愛媛・松山学院高)
 ▽少年男子ケイリン決勝 ①熊谷海飛(静岡北高)10秒904


 ■大塚、初頂点 成年男子・井出は3位
 ゴールの瞬間、拳を高々と突き上げた。「本当に勝ったのか、まだ実感がない」。自転車少年男子スプリントの大塚(星陵高)の言葉に万感の思いがこもった。全国で優勝どころか入賞も初めての新星は、決勝もストレート勝ちで一気に頂点へと駆け上がった。
 「家族や友人が応援している。絶対勝つ」と臨んだ決勝。優勝が懸かった2本目は序盤にバンク上部に追いやられる厳しい展開だったが、残り半周で仕掛けて勝負を決めた。
 全国高校総体まで状態は最悪。練習しても記録が伸びず「きつかった」。転機は国体に向けた合宿。強い選手との練習に刺激を受け、持ち味の力強い追い込みを取り戻した。
 競輪選手の父の影響で幼い頃から自転車に触れたが、本格的に競技を始めたのは高校から。全国では高い壁に跳ね返され続けたが、今後は国体王者として高校ラストシーズンに挑む。「全国選抜も全国総体も結果を出したい」。次の頂へ力強く突き進む。

 ■ケイリン熊谷 全日本大会続き2冠 
 自転車少年男子ケイリンは熊谷(静岡北高)が盤石のレース運びで、8月の全日本選手権ジュニアに続き2冠を達成した。
 高校の競技の集大成として臨んだレース。重圧を物ともせず、力を出し切ることに集中した。残り半周でスパート。「ペースを上げればついて来られない」と勝負どころを見極め、後続を突き放して完勝。「最高の結果で締めくくれた」と納得の表情だ。
 今後は強豪大学で競技を続ける。国体では大学生のレースを間近に見て、レベルの差を感じた。「力を付けてインカレ(全日本学生)優勝を目指す。国際大会にも出たい」。タイトルをひっさげ、新たなステージへ挑む。

 ■山口 500TT初代女王
 国体初実施の女子500メートルタイムトライアル。山口(日本競輪選手会)が2位と0秒41の大差で圧勝し“初代女王”に輝いた。
 16番目に登場した山口。地元・栃木が首位を守る中、「他の選手のことは気にしない。ベストを尽くすだけ」と冷静だった。ペース配分や加速のタイミングに悩んだとしながらも最後までスピードを落とさず、ただ一人36秒台で走り抜けた。
 トラック種目に取り組むため静岡へ移住。現在は伊豆市のサイクルスポーツセンターを拠点に競輪選手として活動する。今回の結果に「静岡の人たちに少し恩返しができた」と笑みがこぼれた。

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