牧之原通園バス置き去り 首相「実効的対策を」 衆院代表質問

 岸田文雄首相は5日の衆院本会議代表質問で、牧之原市の認定こども園で女児が送迎バス内に置き去りになり死亡した事件を受け、再発防止に向けて「できるだけ早く実効的な対策を実施していくことが重要」との考えを示した。政府は送迎バスの安全装置の義務化と支援措置を含む緊急対応策を10月中にまとめる方針を決めている。
 岸田氏は「今回の大変痛ましい事故を踏まえ、二度とこうした悲劇を繰り返さない」と改めて強調。「幼児教育、保育人材の確保も重要な課題」と指摘し、こども政策担当相を中心に、関係府省が連携して取り組むとした。
 福岡県で昨年同様の事件があった後、安全管理の指針を策定した都道府県の数は「把握していない」とする一方、「取り組みを促したい」と述べた。
 立憲民主党などは安全装置設置の義務付けと全額国庫補助、人的体制充実などを内容とする法案の提出を検討している。質問した立民の西村智奈美氏から賛同を求められたのに対し、岸田氏は「国会で協議いただくもの」と答えるにとどめた。
 (東京支社・関本豪)

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