テーマ : 福祉・介護

仮想空間で施策、効果的に 掛川市検討、疑似体験し立場理解

 掛川市はデジタル化推進の一環で、インターネット上の仮想空間に着眼した施策展開の検討に着手した。福祉や防災、観光交流など多分野でVR(仮想現実)の臨場感とアバター(自分の分身)によるコミュニケーションを効果的に生かせる取り組みを探り、市民サービスの向上につなげる。

VRゴーグルを装着した会議で大雨による車両水没を疑似体験する掛川市の三役=10月初旬、掛川市役所
VRゴーグルを装着した会議で大雨による車両水没を疑似体験する掛川市の三役=10月初旬、掛川市役所

 「想像以上にリアルだ。何の違和感もなく没入できる」。10月初旬、市長と2人の副市長、教育長の市特別職三役がVRゴーグルを装着して臨んだ会議で、久保田崇市長はデジタル活用の可能性を追求する考えを示した。佐藤嘉晃教育長は「学校では危険を伴う理科実験がどんどん削られている。仮想空間なら実験が可能だ」と教育現場への導入に期待を込めた。
 三役は土砂災害や大雨による車両水没のほか、光や音に過敏になるなどの自閉症の症状を疑似体験した。市DX推進課の担当者は「認知症や自閉症の人への支援では、相手の立場がよく分からないまま政策を打つことになりかねない。自分事になれば考え方や行動が変わる」と市政へのVR導入の狙いを強調する。
 市によると、災害の疑似体験による防災啓発や海外の姉妹都市交流などが現時点での候補。職員にVRを体験してもらい、デジタル技術をどう施策に活用できるかアイデアを募る。容姿や年齢、障害の有無に関わらず同じ立場で交流できるアバターの特性に注目し、意見交換の場への導入も検討する。年長者に気兼ねすることなく、本音の議論を促せると見込んでいる。

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