J3藤枝「試合できるとは」 奇跡のホーム戦、明誠高生らアシスト 台風被災の藤枝総合運動公園サッカー場

 台風15号の被災から1週間となった1日。電源や給排水設備などに甚大な被害を受けた藤枝市の藤枝総合運動公園サッカー場で、J3藤枝のホームゲームが開催にこぎ着けた。非常用電源で放送設備は使えたが、電光掲示板は点灯せず、仮設トイレを多数設置しての実施。開催の舞台裏には高校生ボランティアの協力があった。

仮設トイレの手洗い用水などを準備するボランティア=1日午後、藤枝市の藤枝総合運動公園サッカー場
仮設トイレの手洗い用水などを準備するボランティア=1日午後、藤枝市の藤枝総合運動公園サッカー場

 「試合ができるとは思わなかった」と被災直後の状況を知る関係者は口をそろえた。メインスタンド下のロッカールームや会議室などが入る建物1階は、グラウンドの排水が追い付かず床上約3センチの浸水があった。
 手伝いを申し出たのは藤枝明誠高サッカー部。25日に部員約180人が掃除用具持参で駆け付け、バケツリレーで排水を行い、水に漬かった備品を運び出した。
 室内が使えるようになったのは2日前。指定管理を担う事業者の大石直人統括管理責任者(46)は「多くの人の協力と努力のおかげ」と感謝。「電源などの復旧は年内は難しい。今後も関係者と連携を取りながら運営を進めたい」とした。

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