紅茶づくり 梅ケ島で体験 農家団体が「工房」開設 静岡市葵区

 静岡市葵区梅ケ島で無農薬の紅茶栽培に取り組む農家らがつくる「梅ケ島くらぶ」がこのほど、「紅茶体験工房UMEGASHIMA(ウメガシマ)」をオープンさせた。温泉などの地元観光資源とすっきりとした味わいの和紅茶を掛け合わせ、地域活性化につなげていく。

紅茶体験工房の外観。土日に営業する=静岡市葵区梅ケ島
紅茶体験工房の外観。土日に営業する=静岡市葵区梅ケ島
工房では紅茶やほうじ茶作りが体験できる
工房では紅茶やほうじ茶作りが体験できる
紅茶体験工房の外観。土日に営業する=静岡市葵区梅ケ島
工房では紅茶やほうじ茶作りが体験できる

 同団体は2016年頃から紅茶づくりを軸にした耕作放棄地の再生や観光客向けの商品開発に力を注ぐ。標高が高い茶園で作る紅茶は渋みが少ない。辻美陽子代表(61)らは、シナモンやショウガなどを配合して作る「チャイ」としての楽しみ方に可能性を見いだし、ティーバッグや濃縮シロップといった商品を考案。ブランド化に向けて電子商取引(EC)サイトなどで販売を進めている。
 紅茶づくりの楽しさを伝えつつ、観光盛り上げにつなげるプランを練る中で実現したのが体験工房だった。地元の市営梅ケ島新田温泉「黄金の湯」の賛同を得て、敷地内で開業する運びとなった。
 土日営業の体験工房では、摘み取った茶葉を洗濯板でもみ込み、発酵・乾燥させて紅茶を作ったり、シナモンやカルダモンなどをブレンドして自分好みのチャイを作ったりすることができる。紅茶体験と入浴、食事を同時に楽しめる中核拠点と位置づけ、観光客の呼び込みを進める。
 辻さんは「地域資源の魅力を県内外に発信する取り組みを展開していきたい」と話す。

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