清水区・巴川流域の浸水 最大で2メートル超「七夕豪雨に次ぐ広範囲」 台風15号、静岡大調査

 静岡大防災総合センター(センター長・北村晃寿教授)が30日までに、台風15号に伴う豪雨で浸水した巴川中下流域(静岡市)の84地点を調査し、同市清水区の鳥坂地区で最大2・08メートルの浸水深が確認された。北村教授によると、浸水域は2014年の台風18号を上回り、1974年の七夕豪雨に次いで広範囲にわたる規模。浸水被害の深刻さを浮き彫りにした。

静岡大が調査した巴川流域の浸水状況
静岡大が調査した巴川流域の浸水状況

 浸水被害があった24日午前から27日にかけて、同市葵区の瀬名川から同市清水区の巴川河口までの流域で、建物の壁や電柱などに残る水位の跡を調べた。
 中流域は比較的高い位置まで浸水し、河口から約7キロの鳥坂地区は浸水深2メートルを超えた箇所が複数あった。
 吉川地区は最大1・63メートル、渋川地区は最大1・9メートル、清水江尻小付近で1・01メートル、新清水駅付近で1・29メートル、最も河口に近い八千代橋付近は0・31メートル。七夕豪雨の浸水深が1・5メートルだった高橋地区は0・86メートルだった。
 浸水範囲は1543戸が浸水した14年の台風18号と比較すると、瀬名川地区や長崎地区の一部で今回の方が広かったという。
 北村教授は「(調査結果は)最大の被害を予測したハザードマップの浸水深の範囲内」としながらも「今回は浸水面積がかなり広くなった。七夕豪雨に次ぐ浸水規模と言える」との見方を示した。

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