井上靖が描いた歴史 北条・徳川ゆかりの人物に焦点 長泉の文学館、2023年3月まで展示

 長泉町の井上靖文学館は来年3月14日まで、企画展「歴史へのとびら-北条・徳川ゆかりの人々」を開いている。大河ドラマにちなみ、北条・徳川ゆかりの人々を中心に、井上靖(1907~91年)が描いた歴史小説8作品の魅力を発信している。

北条・徳川のゆかりの人々を取り上げた井上靖の作品を紹介する展示=長泉町の井上靖文学館
北条・徳川のゆかりの人々を取り上げた井上靖の作品を紹介する展示=長泉町の井上靖文学館


 放送中の「鎌倉殿の13人」からは、木曽義仲と巴御前の物語「兵鼓」や、後白河法皇を側近の視点で描いた「後白河院」を紹介。来年放送の「どうする家康」に関連した「信康自刃」、2007年放送ドラマの原作「風林火山」なども展示している。登場人物の関係や疑問点をまとめた年譜やノートも並び、執筆中の頭の中をのぞき見ることができる。
 学芸員の徳山加陽さんによると、井上は歴史小説で「人間をどう描くか」というテーマに一貫して取り組んだ。「英雄ではなく、側近の視点で歴史を描く井上の見方は、近年の大河ドラマに近い。ぜひ井上の視点を楽しんでほしい」と話した。

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