三島死亡事故遺族 ネット中傷で告訴 控訴申し入れに「アホ」

 三島市の市道交差点で2019年1月、赤信号を見落としたまま進入してきた乗用車に衝突されて父=当時(50)=を亡くし、運転者に対する執行猶予付きの一審判決を不服として検察に控訴を申し入れた妻と娘が28日までに、インターネット上の掲示板で「アホ」と中傷されたとして、侮辱の疑いで三島署に被疑者不詳で刑事告訴した。
 告訴状によると、氏名不詳の何者かが3月15日から9月12日までの間、インターネット上の掲示板で「不服申し立てしたアホ」と投稿し、公然と遺族を侮辱したとされる。事故のスレッドを立てたことで中傷の書き込みはさらに広がり、被害が継続しているとした。遺族の代理人弁護士によると、県警は告訴を受理したという。
 遺族は事故直後から、当時の状況について交流サイト(SNS)で情報提供を呼びかけていた。遺族を侮辱する書き込みは当初から繰り返されていたが、当時遺族が暮らしていた他県の警察では「被害がないと動けない」と言われ、「泣き寝入りするしかなかった」と振り返る。今年7月に侮辱罪が厳罰化されたのを受け、今回の告発に踏み切ったという。
 娘は「事件事故の被害者遺族は心に大きな傷を負っているのに、インターネットの中傷はさらに追い詰める卑劣な行為。さらなる被害者を生まないためにも、厳罰に処してもらいたい」と語る。
 事故の一審判決では、乗用車を運転していた女が自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪で禁錮3年、執行猶予5年の有罪判決を受けた。遺族は不服として検察に控訴を申し入れたが、検察は控訴を見送った。

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