熱中症や脱水症に注意 エコノミー症候群の危険も 静岡県立総合病院 袴田康弘センター長

 静岡市清水区などで発生している断水が長期化し、健康への影響が懸念されている。静岡県立総合病院総合診療センターの袴田康弘センター長(総合内科)は水分補給が十分にできないことで、熱中症や脱水症の危険性が高まるとみる。「エコノミークラス症候群」の発症が加速する可能性もあるという。
 県内は10月上旬まで、最高気温が30度と夏日になる日もある見込み。袴田センター長は「体内の水分は、補給しなければ2時間で抜ける」と説明。特に高齢者は体内の水分量が通常より10%少なく、口が渇く感覚も鈍いため、熱中症などがより発症しやすくなるという。
 断水でトイレの洗浄ができないため、飲食を控える人も増えるとみられ、女性の場合は尿路感染症になる可能性もある。
 災害時に特に注意が必要なエコノミークラス症候群。狭い場所に長時間、同じ姿勢でいることで、静脈に血液がたまり血栓ができる。血栓が肺や心臓まで到達すると循環不全となり、死に至る場合もある。袴田センター長は「水分が不足すると血液がどろどろになり、血栓形成の進行が加速する可能性がある」と強調する。床上浸水などにより自宅で就寝できない場合でも、「車の中で寝ることは避けてほしい」と呼びかけた。

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