静岡市清水区の断水、解消は10月初旬か 取水口に大量の流木やがれき 台風15号被害

 台風15号の影響により静岡市清水区で発生した大規模な断水被害について市は25日、解消時期は10月初旬になる見通しを示した。断水する世帯は5万5千戸から約6万3千戸に増えたとも発表。田辺信宏市長は「遅くとも1週間以内の復旧を目指す」とするが、市は原因となった興津川の取水口の流木など障害物除去に本格着手できておらず、影響は長期化する恐れもある。市は清水区などの小中学校計42校を26日は休校とし、断水や停電が解消され次第再開すると決めた。

大雨で土砂や流木が流入した興津川承元寺取水口=25日午前10時40分、静岡市清水区(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
大雨で土砂や流木が流入した興津川承元寺取水口=25日午前10時40分、静岡市清水区(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
旧静岡市から旧清水市への送水ルート
旧静岡市から旧清水市への送水ルート
大雨で土砂や流木が流入した興津川承元寺取水口=25日午前10時40分、静岡市清水区(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
旧静岡市から旧清水市への送水ルート

 市上下水道局によると、これまで一部の地域で使えていた貯水槽の水が枯渇した影響で、断水世帯はさらに増加した。
 市は川の水位が下がり次第、重機を使って障害物を撤去する方針。ただ、雨などで川の水位が再び上昇すれば、復旧が遅れる可能性がある。障害物の撤去後も設備点検などが必要で、上流の和田島浄水場から送水する水管橋が流失したことにより、全面復旧は10月5日前後との見方もある。
 市は25日、他市町からの応援も受け、区内28カ所に給水拠点を設けた。
 県によると、25日時点で床上浸水1496棟、床下浸水2534棟に上っている。

 ■別ルート送水も供給不足 承元寺取水口
 静岡市上下水道局によると、清水区の大規模断水は水源になっていた興津川の承元寺取水口に大量の流木やがれきが詰まり、川の表流水を取水できなくなったため発生した。同取水口は1日当たり約7万トンを取水し、由比、蒲原地区を除く同区の約8割を占める6万3千世帯に水を供給する重要施設。市上下水道局の榊原光男水道部長は、大量の流木などが取水口をふさぐ状況は「想定外だった」と明かす。
 24日に断水が発生して以降、市は二つの配管系統を使って葵、駿河両区から清水区へ送水している。葵区を通る「北部ルート」と駿河区の「南部ルート」と呼ばれ、昔から渇水問題に悩む清水区の水不足対策として活用されてきた。しかし、供給量は二つのルート合わせて最大約1・1万トンにとどまり、今回の断水の解消には水量が足りない。
 市は近年、緊急災害時の備えとして断水防止対策を強化し、配水施設の非常用電源の確保や耐震化なども進めてきた。ただ、一つの水源に依存し、その水源が機能停止した場合に備えた対策は十分に取られていなかった。榊原水道部長は「平時からリスク分散の方法も考えていかなければいけない」と語った。

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