津波から全力で逃げろ 沼津で「防災チャレンジカップ」

 サッカーJ3アスルクラロ沼津と一般社団法人スマートサプライビジョンでつくる「一生忘れない防災訓練実行委員会」は23日、県東部の小学生らが参加する体験型イベント「全力!防災チャレンジカップ」を沼津市大手町のプラサヴェルデで開いた。子どもたちは選手や地元企業と一緒に防災への理解を深めた。

津波役のブイ選手(左)と走り津波が迫るスピードを体感する子どもたち=沼津市のプラサヴェルデ
津波役のブイ選手(左)と走り津波が迫るスピードを体感する子どもたち=沼津市のプラサヴェルデ

 5月から行っているステップアップ型地域防災訓練の最終回。初回はコーチ、2回目はスクール生が主に体験した。今回はさらに裾野を広げ、地域の子どもたちや企業、行政が参加した。
 沼津には時速36キロの速さで津波が押し寄せるとされることを受け、スピードを体験する「津波スプリント」を行った。チーム最速のブイ・ゴック・ロン選手が「津波役」になり、子どもたちを全速力で追いかけ、抜かした。沼津市立第二小4年の杉本玲生君(10)は「すごく速かった。(津波がきたら)すぐに逃げないといけない」と話した。
 企業などによる防災クイズやホイッスルづくり、段ボールベッド体験などの16ブースが出展。ステージでは同法人の防災士らが地震や津波の知識を紹介した。
 J3沼津の山崎宏さんは「意識を高めてもらい、発信する機会になった」と手応えを語り、「防災に強いまちをクラブが主体となって地域と連携を取りながら作っていきたい」と意欲を見せた。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞