静岡市 ヤングケアラー支援強化 コーディネーターを配置へ

 大人に代わって家族の世話をする「ヤングケアラー」の支援強化に向け、静岡市は2023年度から、家庭の状況に応じたサポートにつなげるコーディネーターを市若者相談センターに配置すると明らかにした。21日の市議会9月定例会総括質問で、大長義之副市長が宮城展代氏(自民)の質問に答えた。

 大長副市長は、県が小学5年~高校生を対象に22年度実施した実態調査で、市内に1942人(4・8%)のヤングケアラーがいることが分かったと説明。このうち7割程度は家族の世話を当たり前と捉えていることも明らかになり、ヤングケアラーの潜在化の解消や当事者の負担軽減が課題となっているとした。
 コーディネーターの配置は厚生労働省の事業の一環。家庭と当事者との仲介役となり、学校や関係機関と連携して個別の支援計画を立て、課題解決につなげる。
 大長副市長は、家事支援を行うヘルパーの派遣や当事者同士の交流の場を設ける方針も示し、「困難を抱える子どもや若者が夢や希望を持って成長できるよう施策を進める」と述べた。

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