ウクライナ侵攻 避難の子らが描いた「キッズゲルニカ」 富士宮市役所に展示、9月30日まで

 日本に避難するウクライナの子どもらが平和を願って太陽や伝統的刺しゅうの模様などを描いた作品「キッズゲルニカ」3枚の展示が20日、富士宮市役所で始まった。制作に携わったウクライナ出身オクサーナ・ピスクノーワさん(横浜市)が同日来庁し、講演した。

自身が携わったキッズゲルニカについて説明するオクサーナ・ピスクノーワさん(左)=富士宮市役所
自身が携わったキッズゲルニカについて説明するオクサーナ・ピスクノーワさん(左)=富士宮市役所

 1996年にロシア語講師として来日したピスクノーワさんはロシアの軍事侵攻以降、避難民の支援に力を入れている。市役所に並べた3枚のうち1枚は今年7月、首都圏などで生活する避難民の子どもらが描いた。
 講演では自身が8月に滞在して見たウクライナの現状を語った。「どこにも安全な場所はない」と説明。首都近郊ブチャで自身が撮影した焼け焦げたガソリンスタンド、銃弾の跡とみられる丸い穴が空いた子どもの遊び場などを示し「それでもロシアは軍事施設しか狙っていないと言う」と非難した。駐車場に並ぶ仮設住宅についても紹介し、「エアコンはあるが雪に耐えられるか疑問」と語った。
 市役所の展示は30日まで。ほかに第四中と南部公民館で描いたキッズゲルニカが並ぶ。

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