静岡空港、国際線再開「年内に」 知事が所信表明 静岡県議会開会

 静岡県議会9月定例会が21日開会し、川勝平太知事は所信表明で、新型コロナウイルス感染拡大に伴って全便で欠航・運休が続いている静岡空港の国際線について、12月中の運航再開を目指して取り組む方針を示した。

静岡県庁
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 現在、国内では国管理の主要7空港と仙台、広島、高松の各地方空港で国際線の受け入れ体制を整えている。県は7月に早期受け入れ再開を国に要望し、8月には出野勉副知事が韓国を訪問するなど運航再開へ向けた取り組みを進めている。
 9月定例会に提出した2022年度一般会計補正予算案には、就航先での需要喚起策や本県の認知度向上を図る経費を計上した。川勝知事は、再開の遅れが県内経済回復の遅れにつながりかねないとの経済界の懸念を示した上で「インバウンドの増加は本県経済に大きな波及効果を生み、地域の活性化をもたらす」と指摘。「国への働きかけや、航空会社や旅行会社と連携した需要喚起策を強力に進める」と述べた。
 今月5日に牧之原市静波の認定こども園「川崎幼稚園」で送迎バスに取り残された園児が死亡した事件については、県が所管する保育施設など約250カ所の安全管理調査を踏まえ、27日から各現場に立ち入り指導を開始すると表明した。川崎幼稚園に対しては「牧之原市と協力し、事故当日の状況や安全管理体制などを調査している。一日も早い原因究明と再発防止に取り組む」と述べた。
 9月定例会の会期は10月14日までの24日間。物価高騰対策など計85億6400万円を追加する一般会計補正予算案や地方公務員の定年引き上げに伴う関連条例改正案など28議案を審議する。

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