国内線搭乗者 8月搭乗4万人超 静岡空港、2年9カ月ぶり

 静岡県と富士山静岡空港株式会社(牧之原市)が15日に発表した8月の空港利用状況によると、国内線の搭乗者数は4万3647人で、2019年11月以来2年9カ月ぶりに4万人を上回った。前年同月からは2万6783人(158・8%)増加した。新型コロナウイルス下で初めて行動制限のない夏休みとなったことで、札幌地区の搭乗者数は3路線の合計が1万5610人と09年6月の開港以来最多を記録し、全体を底上げした。
 県によると、搭乗者数が前年同月を上回るのは10カ月連続。ANAが期間限定で運航した新千歳線の搭乗者数は7517人で、前年同月から5768人増と大幅に増えた。沖縄線は5164人で同4096人増。前年からは増えたが、搭乗率は51・8%で夏休み期間としては伸び悩んだ。沖縄県内のコロナ感染拡大の影響とみられる。
 FDAは札幌線を中心に好調で、丘珠線は搭乗率が83・8%と高かった。他の路線も前年同月より増え、福岡線1万2916人(前年同月比6887人増)、出雲線3105人(同1954人増)などだった。
 県と同社は政府が検討している全国旅行支援について「近場から遠くへの旅行需要が高まり、空港利用にはプラスに働く」と期待を寄せる。国際線は20年3月から全便欠航が続いているが、政府の水際対策緩和の状況を見ながら需要喚起策に取り組む方針。

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