皇室献上米、丁寧に収穫 森町で40年ぶり「抜穂祭」

 皇室へ献上する米の収穫の祭典「抜穂祭(ぬきほさい)」が9日、森町谷中の農業村松久雄さん(74)の水田で行われた。同町での実施は1982年以来40年ぶり。

皇室に献上する米を収穫する村松さんら=森町内
皇室に献上する米を収穫する村松さんら=森町内

 地域住民や農業関係者らが参列し、11月に宮中で行われる新嘗祭(にいなめさい)に供える神饌(しんせん)米の収穫作業に取り組んだ。
 地元・小国神社の神職が神事を執り行い、白丁装束に身を包んだ村松さんや、妻くに子さん(74)らがコシヒカリの初穂を丁寧に刈り取っていった。収穫した米は精米して選別を行い、10月下旬に一升を献上する予定。
 町内の農家の中でも高い栽培技術を誇ることから選ばれた村松さんは「(献上の)話を聞き、しっかりとした品質の米を作らなければと緊張した。天気の悪い日が続いて心配したが、自信を持って献上できる米に育った」と胸を張った。

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