静岡保徳 ビル賃貸強化、新たに2棟取得 入居テナント充実図る
不動産業の静岡保徳(静岡市葵区)は、JR静岡駅北側の中心市街地でビル賃貸事業を強化する。新たに取得したビル2棟の改修を年内に終え、新型コロナウイルス禍からの飲食・宿泊業の復調を見据え、入居テナントの充実を図る。

物件名は、ガーデンスクエア第6・第7ビル。同社は2021年12月、同区呉服町の地上6階建て、延べ床面積626平方メートルの第6ビルを1億5千万円で取得した。改装工事がほぼ完了し、新たに5階を美容業者、6階を観光開発のCSAトラベル(同区)に賃貸する。同社は中心市街地で空きテナントを活用したホテル事業「ビル泊」を手掛けていて、6軒目となる。
紺屋町に立地する第7ビルは地上5階建てで飲食店や事務所などが入るが、空き部屋が目立つ。静岡保徳は県内でリノベーション工事を手掛ける米国人建築家に設計・施工を依頼し、エントランス部分を現代的デザインに刷新中。物件価値を引き上げ、周辺に宿泊施設が点在する立地を生かして新規入居者を呼び込む。
同社が経営するホテルガーデンスクエア静岡は、3~8月の平均稼働率が7割を超え、賃貸物件に入居する飲食店の経営状況も回復基調にあるという。久保田慶一社長は「外観などで個性がみられる物件を展開することで、市街地活性化に貢献したい」と話す。