落語もジャズも「即興」 ウィリアムス浩子、春風亭昇太とのコラボ心待ち ハママツ・ジャズ・ウィーク
静岡市葵区出身のジャズ歌手ウィリアムス浩子が10月、第30回ハママツ・ジャズ・ウィーク(浜松市、市文化振興財団、ヤマハ、静岡新聞社・静岡放送など主催)に登場する。近年共演を重ねる落語家の春風亭昇太(同市清水区出身)とのコラボレーションに加え、ジャズによる日本の歌も聞きどころ。即興の妙と名曲の調べがジャズ・ウィークに花を添える。

出演するのは同月18日に同市中区の市勤労会館で開かれる「ジャズと落語のスペシャルエンターテインメントショー」。これまでの共演では昇太師匠が歌とトロンボーンを演奏し、音楽の中に“飛び込んで”きたが、今回は落語を軸にジャズを添える。「落語もジャズもインプロビゼーション(即興)。互いに呼応するような形にできればと思っている」
祖母や母の影響で長年の落語ファン。「昇太さんが全国区になる前から飛び抜けて面白い落語家だと思っていたら、あれよあれよという間に『笑点』の司会にまでなって」。県内を代表するエンターテイナーとの共演を心待ちにする。
英語詞のジャズを歌う一方、日本語も大切にしている。「母語で歌うのは自然なこと。『こうでなくては』というのがないのがジャズの良さ。日本語での歌唱も、ジャズの自然な広がりの一部に感じられる」と明かす。
ジャズ歌手として、楽曲本来の魅力を伝えることに意識を向ける。「歌詞には主人公がいる。主人公の気持ちを代弁者として伝える役割は、どの言語でも同じだと感じる」。情景が目に浮かぶ、朗読するかのような歌い方を大事にしている。
愛する静岡県で歌えること、地元に戻って歌える場があることを何よりもうれしく思う。「全国でも有数のジャズが根付いた地域。『おかげさま』と思って歌いたい」
■10月18日全席指定
ハママツ・ジャズ・ウィークは10月15~23日にアクトシティ浜松を中心に市内各所で開催する。18日の「ジャズと落語のスペシャルエンターテインメントショー~ジャズと日本の名曲の調べ&春風亭昇太 落語~」は全席指定。午後6時半開演。前売り3500円、当日4千円。未就学児入場不可。問い合わせは事務局<電053(460)3325>へ。