静岡人インタビュー「この人」 3年ぶりに開催される大道芸W杯のプロデューサー 奥野晃士さん

 静岡市の秋を彩る一大イベント、大道芸ワールドカップ(W杯)。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う中止を経て、今秋は11月4~6日に3年ぶりに開催される。県舞台芸術センター(SPAC)の舞台俳優として活動する傍ら、大道芸W杯の企画進行を取りまとめる大役を担う。兵庫県淡路市出身。53歳。

奥野晃士さん
奥野晃士さん

 ―就任の抱負は。
 「今秋で29回目を数える歴史のある行事。大道芸人が目標とする大舞台の一つとして全国的な知名度がある。長年、大道芸W杯を支えている地元企業の社長や大会関係者と関わる中で、プロデューサー就任への話が持ち上がった。最大限の力で場を盛り上げたい」
 ―準備状況は。
 「感染対策を講じつつ、規模縮小で開催する。今回は海外アーティストを呼ばず、国内で活動する30~40組が駿府城公園などで演技を披露する予定だ。例年と比べて50組ほど少なく、演技箇所も減らした。組織が新しくなり、試行錯誤の部分もあるが、着実に準備を進めたい」
 ―見どころは。
 「今回は出演者が国内の日本人が中心となる。1人で演技する『ピン芸』の印象がある大道芸に、日本人ならではのチームワークの良さを表現したい。和の芸風を盛り込むことも検討している。会場の駿府城公園を生かした見せ場や、2023年大河ドラマ『どうする家康』に絡めた企画などを考えている」
 ―大会開催の意義は。
 「静岡市が進める『まちは劇場』の取り組みに貢献できる。表現活動に親しむ絶好の機会。市民だけでなく、多くの県民、県外の人を楽しませたい。大道芸人は歓迎されると士気が高まる。地元の方にはぜひ、おもてなしの心をお願いしたい」
 (政治部・鈴木文之)

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