地元愛で転身 J1清水→匠宿 杉山さん講演 静岡・藁科中

 静岡市葵区の市立藁科中で3日、同校区の青少年健全育成大会が開かれ、サッカーJ1清水エスパルスの元選手杉山浩太さん(37)が地域貢献をテーマに講演した。引退後、エスパルスの営業職を経て駿河区の伝統工芸体験施設「駿府の工房匠宿」の責任者に転身した杉山さんが、転職のきっかけや地元への熱い思いを語った。

中学生らを前に静岡への熱い思いなどを語る杉山さん(右)=静岡市葵区の市立藁科中
中学生らを前に静岡への熱い思いなどを語る杉山さん(右)=静岡市葵区の市立藁科中

 杉山さんは静岡学園高を卒業後にプロ入りし、リーグ戦に180試合以上出場した。組織をマネジメントする側に立ちたいなどの思いから32歳で引退を決め、2018年から会社員としてのキャリアをスタートさせた。エスパルス社員としての初めての営業先が、後に匠宿の指定管理を担うことになる建築・設計業の創造舎(葵区)だった。
 「静岡が世界一好き」という杉山さん。現役時代から漠然と静岡の伝統工芸に興味を持っていたこともあり、同社が匠宿の指定管理を始めた21年に転職した。「静岡の力になりたい」との思いで、現在は統括責任者として匠宿の魅力向上に力を注いでいる。杉山さんは「いいパスを出したらいいパスが返ってくる。チャレンジすることが大切」と呼び掛けた。
 講演会は生徒や地域住民ら約70人が聴講した。3年の原田珠妃さん(14)は「自分の意思を持って挑戦する姿が印象的だった。私も今後の活動に向けて自分からチャレンジしていきたい」と話した。
 (政治部・池谷遥子)

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