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特集 : この人

静岡人インタビュー「この人」 アマモ場の保全に取り組む 杉山善一さん(沼津市)

 沼津市西浦地区で水生生物のすみかや産卵場所になり、「海のゆりかご」と呼ばれる海草アマモの保全活動を行うNPO法人「海プラスSOU」の理事長。同市の大瀬崎でダイビングショップを経営する。52歳。

杉山善一さん
杉山善一さん

 -どのような取り組みか。
 「平沢港沖など比較的規模の大きなアマモ場で種子を採取し、磯焼けや海水浴場としての整備の影響でアマモが少なくなってしまった海域に植える。2015年に地元のダイバーや漁業関係者で活動をはじめ、場所を変えながら生育に適した環境条件を模索している」
 -きっかけは。
 「20代の頃から15年ほど東京で働き、8年前に地元の同市西浦江梨に帰った。漁師の手伝いで作業潜水をしたり漁業者の話を聞いたりして、漁獲量や水揚げされる魚種の減少といった海の変化に危機感を覚えた。アマモ場は私が子どもの頃より減ったが、まだ残っている場所も複数ある。取り返しが付かなくなる前に今できることをしたいと地元の有志で活動を始めた」
 -どんな苦労があるか。
 「最初の2年は順調に生育し小さなアマモ場になったが、豪雨による土砂の流入で埋もれてしまった。海だけでなく、山や河川など陸上の影響も考慮する必要があり、計算するのが難しい。継続することで成功や失敗のデータを蓄積し、植栽に適した場所を探したい」
 -今後の展望は。
 「数年ではなく、数十年単位で保全活動が続けられるように、次世代に引き継いでいける体制をつくりたい。アマモが育たない場所でもワカメやアカモクといった海藻類は育つことがある。アマモ以外の植栽も試して、子どもたちに豊かな海を残したい」
 (東部総局・山川侑哉)

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