JRに文書回答要請 県専門部会 意見や質問64項目【大井川とリニア】

 静岡県は25日、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川水問題への対策を議論する県有識者会議の地質構造・水資源専門部会で、これまでに出た委員らの意見・質問を整理し、JR東海に提出した。文書での回答を要請している。
 4、7月に開催した直近2回の会議の中で出た意見・質問のうち、JRが回答できなかったり、回答内容が不十分とみなしたりした64項目を「トンネル湧水の県外流出対策」「残土置き場」などテーマ別にまとめた。
 JRがトンネル湧水の県外流出対策として提案した東京電力田代ダム取水抑制案について、森下祐一部会長(静岡大客員教授)は実現性を検証するための資料や東電の見解を提示するよう要望した。大石哲委員(神戸大教授)は、東電が取水抑制した水量をJRが工事の減水対策として使用することは河川法に抵触しないかと懸念を示した。
 難波喬司県理事は7月に施行された県盛り土規制条例で、自然由来の重金属を含む「要対策土」の盛り土が原則禁止されたことを踏まえ、トンネル工事で発生した要対策土の処理計画を変更するようJRに求めた。計画は大井川上流部の藤島沢に要対策土を積み上げて永久存置する内容。

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