安竹(翔洋)堂々5位 柔道女子70キロ級 全国高校総体

 全国高校総合体育大会(インターハイ)は10日、四国で行われ、柔道女子個人70キロ級の安竹克海(東海大翔洋)が5位入賞を果たした。同63キロ級の清水琴莉(浜松商)、同78キロ級の飯塚玲生良(沼津市立)、同78キロ超級の石塚さつき(藤枝順心)はいずれも1回戦で敗れた。

女子個人70キロ級3回戦 終了間際に払い腰で技ありを奪う東海大翔洋の安竹克海(上)。準々決勝進出を決め5位入賞した=愛媛県武道館
女子個人70キロ級3回戦 終了間際に払い腰で技ありを奪う東海大翔洋の安竹克海(上)。準々決勝進出を決め5位入賞した=愛媛県武道館


▽女子63キロ級1回戦
柏珀(茨城・水戸啓明) 優 勢 清水琴莉(浜松商)
 
▽同70キロ級1回戦
安竹克海(東海大翔洋) 合わせ技 玉城美桜(沖縄・沖縄尚学)
▽同2回戦
安竹克海 内 股 古川亜聖(京都・京都共栄学園)
▽同3回戦
安竹克海 優 勢 滝川七花(鹿児島・鹿児島南)
▽同準々決勝
滝本稟夏(福岡・敬愛) 合わせ技 安竹克海

▽同78キロ級1回戦
佐藤こよみ (山形・羽黒) 反則勝ち 飯塚玲生良 (沼津市立)

▽同78キロ超級1回戦
花木実友(新潟・新潟第一) 優 勢 石塚さつき (藤枝順心)

 ■残り15秒 渾身払い腰 実った1階級上げ
 渾身(こんしん)の払い腰で、東海大翔洋の安竹が5位をつかんだ。柔道女子70キロ級3回戦は残り15秒。互いにポイントなく、指導二つずつの状況で安竹が覚悟を決めた。「技を合わせられるのは怖い。でも、指導三つの反則負けは絶対に嫌」。相手の懐に思い切って踏み込み、値千金の技ありを奪った。
 今春、全国、県内とも層が厚い63キロ級から1階級上げた。「柔道スタイルは70キロ級のほうが勝負できる」という古内監督の直感からだったが、1日の稽古で体重が2~3キロ減る体質。増量は大変で、今も70キロに満たないほどだが、強い決意で転向に踏み切った。
 柔道一家に生まれた4姉妹の末っ子。東海大翔洋中・高で県個人6連覇、全中3位の長姉真利奈さんに憧れた。だが、自身は県2位が最高で全国の経験はなく、高校最後の夏はなんとしても大舞台の畳に立ちたかった。
 1回戦は得意の大外刈りから抑え込み、続く2試合は苦手な組手の相手を練習してきた形で仕留めた。準々決勝で準優勝した強豪に敗れたが、堂々の入賞。「最後は悔しかったけど、3回戦までいい試合ができた」と笑みがこぼれた。
 (山本一真)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞