世代超えたダンス劇 27、28日に公演迫る 静岡芸術劇場
静岡県舞台芸術センター(SPAC)が公募した県民によるダンスカンパニー「スパカンファン―プラス」のダンス劇「Reborn(リボーン)」の公演が、27、28日に迫った。振付・演出担当のメルラン・ニヤカムさん(カメルーン出身)がこのほど来日し、静岡市駿河区の静岡芸術劇場で稽古を重ねる。

スパカンファン―プラスのメンバーは14~79歳の計18人。2019年、それまでの中高生による「スパカンファン」に55歳以上が加わり、世代を超えて創作を始めた。
フランスを拠点に活動するニヤカムさんは新型コロナウイルス禍を受けて来日がかなわず、これまではビデオ会議システムを通じてメンバーに指示や気持ちを伝えていた。「壁があっても解決策を考えてこられた」(ニヤカムさん)という。
6日に一般公開した稽古は、全員が一列になって円を描くように動いたり、舞台中央に集まったりする場面。ニヤカムさんから「真ん中の円はもっと大きく」「他の人との距離を考えて」と声が飛び、対面の稽古に熱が入った。
リボーンは「灰から芽吹く」が副題。ニヤカムさんは「どんな状況でも希望を捨てないことが大事。倒れたとしても希望があれば立ち直ることができる、と伝えたい」と話す。
公演は両日とも午後2時から、同劇場で開催する。