テーマ : 大井川とリニア

田代ダム案「尽力を」 川勝知事、JRに実現要望

 リニアトンネル工事に伴う湧水の県外流出対策としてJR東海が活用を提案した東京電力田代ダム(静岡市葵区)について、川勝平太知事は8日の大井川上流域視察の一環として現地を訪れた。

田代ダムを視察する川勝平太知事(右から3人目)=8日、静岡市葵区
田代ダムを視察する川勝平太知事(右から3人目)=8日、静岡市葵区
田代ダム
田代ダム
田代ダムを視察する川勝平太知事(右から3人目)=8日、静岡市葵区
田代ダム

 知事は「水が戻ってくれればありがたい。JR東海は言い出した以上、責任を持って(実現に)尽力してほしい」と述べた一方で、県が求めている「トンネル湧水の全量戻し」に田代ダム案は当たらないとの認識をあらためて示した。
 視察には田代ダムの発電施設がある山梨県早川町の辻一幸町長が同行した。辻町長は「大井川の水が減ったら静岡県民にとってゆゆしきこと」と述べて、JR東海や東京電力に同案を提案したと明かした。発電量が減ることで同町が受ける予定の「電源立地地域対策交付金」が減額されることについては、JR東海に補塡(ほてん)を求めるとした。
 田代ダム案は、工事中に県外に流出するトンネル湧水と同じ量のダム取水を抑制し、大井川の減水を防ぐ案で、県有識者会議の地質構造・水資源専門部会で議論している。視察に同行した部会委員からは、渇水時にも対応できるのか疑問視する意見が上がった。

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