個性診断で絵本おすすめ 凸版印刷のシステム活用 袋井図書館

 個性診断を通じて絵本をおすすめ-。袋井市高尾町の市立袋井図書館は9日、凸版印刷(東京都)の絵本紹介システムを活用する新サービスの実証事業を開始した。図書館になじみの薄かった新規利用者を獲得し、新たな絵本との出合いにつなげる。31日まで。

絵本紹介サービスを利用する来館者=袋井市立袋井図書館
絵本紹介サービスを利用する来館者=袋井市立袋井図書館


 市と同社が昨年結んだ、地方創生の推進に向けた連携協定の取り組みの一環。公立図書館での同システムの実証は全国で初めて。対象は2~6歳で、館内に設置されたタブレット端末で44の質問に回答することで個性を診断し、結果に基づいて司書が選んだ170冊の絵本の中から4冊を紹介する。
 利用した同市の主婦川手早稚さん(39)は「詳しい診断結果が出ておもしろい。読んだことのないジャンルの本を薦められて参考になった」と話した。
 同図書館によると、市内公立図書館3施設の昨年度の利用者数は0~6歳が1万5917人で、13~18歳は3972人。未就学児に比べて中高生の利用者が格段に少ない。幼少期から読書習慣を定着させることで、将来的な中高生の利用者増を目指す。保護者からの子どもの読書に関する相談を促し、読書の質の向上も図る。
 サービスは期間終了後も冬休みや春休みなどに実施するほか、浅羽図書館でも予定している。主幹兼施設次長の小久江暁子さん(51)は「お子さんの個性を知るきっかけにもなる。心に残る本との出合いに役立ててほしい」と話した。
 (袋井支局・仲瀬駿介)

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