ニホンウナギ守る 遡上補助マット、浜名湖養魚漁協が設置
浜名湖養魚漁協などはニホンウナギの遡上(そじょう)補助を目的に、非食用米を配合した新型芝マット「ライスレジン魚道」を開発し、5日までに浜名湖に流入する浜松市西区の花川堤防に設置した。国内では初めての取り組み。絶滅危惧種に指定されているニホンウナギの資源保護につながることが期待される。

高い段差となっている堤防の両脇に、長さ約80センチ、幅約30センチ、厚さ2・5センチのサイズで網目状のライスレジンを取り付けた。約10%の米を混ぜることで、従来のプラスチック製よりも環境負荷を低減。ニホンウナギの回遊を補助する。
浜名湖に流入する川の河川改良が進み、ニホンウナギの生息域が狭まったとされる。同漁協の古橋知樹アンバサダー(39)は「ウナギが住みやすい環境を整えることができれば」との思いで、約1年前から新潟や福岡の企業とともに研究開発を進めてきた。
開発や実験などに関わったオイスカ浜松国際高の天文・自然科学部が今後、ライスレジンを定期的に点検する。顧問の田辺俊樹教諭(31)は「点検の作業を通じて、生徒とともに浜名湖のウナギを見守りたい」と話した。