ヤングケアラー早期発見を 三島で教職員研修

 大人に代わって子どもが家事や家族の世話をする「ヤングケアラー」について正しく理解し、早期発見と適切な支援につなげる教職員スキルアップ研修(三島市教育委員会主催)がこのほど、市役所で開かれた。

ヤングケアラーについて学んだ教職員研修=三島市役所
ヤングケアラーについて学んだ教職員研修=三島市役所

 静岡市教委スクールソーシャルワーカーの後藤久美さんは父親におびえる母親の心理的ケア、アルバイト中心の生活―など、ヤングケアラーを取り巻く実情に触れ、進路変更や学業の遅れなど子どもの生活に与える影響について説明した。子どもは「家族は大切」「やって当たり前」などと考え、保護者は外部の批判を恐れて家族を閉ざす傾向があるという。サポート側の視点として相談しやすい環境を整えて一緒に考える姿勢が重要とし、「大人の正論で子どもを押さえ込まない」などと呼びかけた。
 障害や病気を抱える人の兄弟姉妹をサポートする「静岡きょうだい会」の沖侑香里代表は障害のある妹にケアラーとして接した自身の経験談を語り、信頼関係を築いた上で個々に必要な支援につなげる大切さを強調した。
 (三島支局・金野真仁)

 

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