ヤマハ発、売上高1兆円超 上期初、需要堅調 円安効果

 ヤマハ発動機が5日発表した2022年6月中間連結決算は、売上高が前年同期比16・2%増の1兆689億2700万円と、上半期で初めて1兆円を超えた。先進国の船外機や新興国の二輪車の需要が堅調だったことに加え、円安が追い風になった。

 一方で、原材料価格や物流費の高騰、部品供給遅延によるコスト増が利益を圧迫した。営業利益は6・2%減の1024億1900万円、経常利益は0・3%増の1154億4千万円、純利益は10・8%減の829億7800万円だった。営業利益ベースで原材料・部品価格高騰などのマイナス影響は324億円に上った。
 事業別の売上高は、主力のランドモビリティが15・6%増の6887億円。二輪車は各国で需要が回復傾向になり、特にインドネシアやインド、ブラジルなどで販売台数が伸びた。ただ、原材料価格の高騰の影響に加え、半導体不足や上海ロックダウンの影響で二輪の高付加価値モデルや電動アシスト自転車の生産の遅れもあり、営業減益となった。
 マリンは24・3%増の2559億円。先進国を中心に需要が伸び、船外機は日本から米国向けの海上輸送が回復しつつあることで販売台数が増加した。ロボティクスは、サーフェスマウンターの中国での需要が上海ロックダウンなどの影響で落ち込んだことが響き、2・3%減の578億円となった。

 ■通期予想を上方修正
 ヤマハ発動機の日高祥博社長は5日のオンライン記者会見で、原材料高などコスト増の影響について「通期では、価格転嫁の効果と生産性向上などのコスト削減で吸収できる」と語った。各地域で需要が堅調に推移し、円安効果も続くとみて、2022年12月期通期の連結業績予想を上方修正した。
 売上高は期初予想比10・0%増の2兆2千億円、営業利益は5・3%増の2千億円、経常利益は10・5%増の2100億円、純利益は11・5%増の1450億円とした。売上高と営業、経常利益は過去最高となる。
 日高社長は、趣味性や付加価値の高い商品の値上げをモデルチェンジ時に実施しているとし、「効果は下半期に出てくる」との見通しを示した。原材料や部品などのコスト増が営業利益を717億円押し下げるとみた一方で、価格転嫁で551億円、コスト削減で156億円の増益効果を見込んだ。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ