静岡空港+島田名所 屋根なし2階建てバスで開放感も満喫 期間限定ツアー、8月21日まで

 富士山静岡空港株式会社と大井川鉄道は7月から、屋根のない2階建てバスを使った島田市内の周遊ツアーを開始した。普段は立ち入りできない静岡空港の制限エリアに加え、広大な茶畑や大井川に架かる蓬莱(ほうらい)橋など、空港発着で市内を1周し、名所を巡る。8月21日まで。

飛行機を間近に見ながら制限エリア内を進む「スカイバス」=7月29日、静岡空港
飛行機を間近に見ながら制限エリア内を進む「スカイバス」=7月29日、静岡空港
茶畑の中を走行する「スカイバス」(富士山静岡空港株式会社提供)
茶畑の中を走行する「スカイバス」(富士山静岡空港株式会社提供)
飛行機を間近に見ながら制限エリア内を進む「スカイバス」=7月29日、静岡空港
茶畑の中を走行する「スカイバス」(富士山静岡空港株式会社提供)

 空港を核としたマイクロツーリズムの強化を通じ、誘客や島田市の知名度向上を目指す同市の事業の一環。県中部地域では初めてという全長12メートル、高さ3・8メートルの「スカイバス」で、普段と違った目線からの景色や開放感を楽しんでもらう。
 7月29日には県内外の親子連れら22人が乗車し、滑走路を囲む場周道路(約7キロ)を走行しながら、誘導灯などの設備について説明を受けた。飛行機の離着陸も間近に見学し、管制塔近くの消防庁舎では化学消防車の放水作業も披露された。
 空港見学の後は、大井川を渡って蓬莱橋に到着。煎茶ジェラートを食べて休憩し、大井川鉄道新金谷駅では運行中の「きかんしゃトーマス号」を見学した。孫を含めた4人で参加した浜松市の宮崎正和さん(69)は「特別感があり、飛行機の音や迫力もすごかった。暑さもあるが、走行中は風を感じて心地よかった」と話した。
 ツアーは週末やお盆期間に実施する。大井川鉄道ホームページから申し込む。
 

島田市 搭乗者へPR強化

 島田市は静岡空港を拠点としたツアー事業に加え、8月からフジドリームエアラインズ(FDA)の機体を活用したシティープロモーションに乗り出す。機体へのロゴ掲出や機内での広報を通じて搭乗者に市の魅力を伝える。
 FDAとネーミングライツ契約を締結し、年度末までティーグリーン色のFDA8号機を「地球上でもっとも緑茶を愛する街、静岡県島田市」号と命名する。ヘッドレストカバーや機内誌で市をPRするほか、機内サービスとして緑茶スイーツ提供も計画している。
 ツアー事業は秋頃にジャンボタクシーを使った市内周遊ツアーやウオーキングイベントを予定している。いずれも国の交付金を活用した事業で、本年度当初予算は2500万円。市の担当者は「新型コロナの影響を受ける航空業界を盛り上げつつ、島田の知名度向上や観光消費増につなげたい」と話している。

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