明善翁の偉業、漫画に 没後100年記念、編集委が初会合 浜松

 天竜川流域の治山治水に尽力した郷土の偉人、金原明善(1832~1923年)の没後100年を2023年に迎えるのに合わせ、功績を伝える小中学生向けの漫画冊子を制作しようと、浜松市民ら有志が29日、編集委員会を設立した。23年9月の完成を目指す。

漫画の概要を話し合う編集委員会のメンバー=浜松市東区安間町の金原明善記念館
漫画の概要を話し合う編集委員会のメンバー=浜松市東区安間町の金原明善記念館

 編集委は郷土史家や明善を顕彰する金原治山治水財団の関係者で構成する。東区安間町の金原明善記念館で同日開いた初会合で、作品概要を話し合った。
 漫画は約60ページで治水や植林、罪を犯して刑を終えた人を救済する更生保護事業など明善の功績や生き方を紹介する。冊子の後半部分には、明善の歩みを受けて防災について考えるワークシートを付ける。個人団体の協賛金や、市の助成金を制作費に充てる。
 蜆塚中の社会科教員大場康弘さん(60)と、宗良(むねなが)親王など同市ゆかりの歴史上の人物を題材に作品を描いた経験のある市内在住の漫画家江川直美さん(57)が中心になって制作する。
 明善の玄孫で同記念館の館長の利幸さん(72)は「現代に通じる明善の働きを今の子どもたちに知ってもらいたい」と話した。

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