円安や原料高、影響焦点 静岡県内上場企業4~6月期決算

 静岡県内に本社や主要拠点を置く上場企業の2022年4~6月期決算発表が27日始まる。急激な円安の進展は輸出型企業には追い風とみられるが、原材料・エネルギー価格の高騰も続いているため、プラス・マイナス両面で各社の業績に及ぶ影響が焦点となる。9月中間期、23年3月期の業績予想修正の有無も注目される。

県内上場企業の2022年4~6月期決算発表予定
県内上場企業の2022年4~6月期決算発表予定

 金融機関や国際会計基準(IFRS)採用企業を除く県内32社の23年3月期初時点の通期業績予想は、円安の影響などで27社が前期比増収としたものの、19社が最終減益を見込み、先行きへの警戒感が表れた。
 輸出型企業の多くは期初の想定為替レートを115~125円程度に設定した。6月以降に130円台へ急進したため、ドル建ての海外販売が多い企業はプラスに作用するとみられる。しかし、同時に輸入物価も上昇し、製造・非製造問わず各社の業績を圧迫している。
 決算発表は盆休み前の8月12日まで続く見通し。東証のまとめによると、今年は目立った集中日はなく、静岡銀行は7月28日、ヤマハは8月3日、スズキは同5日など、連日3~5社程度が分散して発表する予定。
 (経済部・高松勝)

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