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旧テーテンス熱海別邸 有形文化財登録へ 文化審答申

 文化審議会は22日、現役のかつお節製造小屋「かつおの天ぱく作業場」(三重県志摩市)や「旧大分県立大分図書館(アートプラザ)」(大分市)、「旧テーテンス熱海別邸(稲村ハウス)主屋」(熱海市)など32都府県の136件を登録有形文化財にするよう末松信介文部科学相に答申した。

戦前に前川国男が設計した旧テーテンス熱海別邸(稲村ハウス)主屋=熱海市伊豆山
戦前に前川国男が設計した旧テーテンス熱海別邸(稲村ハウス)主屋=熱海市伊豆山

 

前川国男設計の主屋 くの字形 連なる軒先特徴

 旧テーテンス熱海別邸(稲村ハウス)主屋は、ドイツ人建築設備技術者アウグスト・ペーター・テーテンス(1883~1966年)の別荘として1942年頃に建てられた木造平屋。日本のモダニズム建築をけん引した前川国男(1905~86年)が設計した。
 くの字形に連なった軒先が特徴。相模灘に面した居間は天井まで全面ガラス張りで、初島や伊豆半島が見渡せる。軒を支える磨き丸太に施された「背割り」は外側に向いていて、室内からの眺めを重視している。居間の一部には自然石が敷かれ、暖炉がある。
 2006年に現在の所有者が取得し、当初の外観を残しながら約10年かけて修繕した。現在は民泊施設として活用されている。

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