野菜不足 指先でチェック 三島市「ベジメータ」導入

 “健幸”まちづくり事業「スマートウエルネスみしま」に取り組む三島市は8月から、指先から野菜の摂取状況を測定する装置「ベジメータ」を導入し、市内の企業に栄養士が出張する健康経営支援を開始する。

指先で野菜の摂取状況を計測するベジメータ=三島市
指先で野菜の摂取状況を計測するベジメータ=三島市

 ベジメータは、指先に当てて反射させたLEDの白色光から皮膚の表面に存在する野菜の栄養素「カロテノイド」の量を測定する装置。皮膚と血中はカロテノイド量が強く相関するほか、皮膚は2週間程度の蓄積量が反映されるため野菜や果物の食習慣が計測できる。1回の測定時間は約10秒で、3回計測の平均値を出してより正確なデータを出すことも可能という。
 厚生労働省が生活習慣病予防に推奨する野菜摂取量は1日350グラム以上だが、同省の2019年調査によると国民の平均値は280・5グラム。特に男女とも20~40代の働く世代に野菜不足の傾向が高い。市は栄養士を市内の各事業所や高齢者の居場所に派遣し、計測結果を基に食生活の指導も行う。
 22日の定例記者会見では豊岡武士市長も体験し、結果は最優良の「A判定」。地場の箱根西麓三島野菜を日常的に食べている効果とし、「地元のおいしい野菜をさらに売り出すチャンスにもしたい」と語った。

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