伊豆文学賞舞台化事業 三島で俳優交え朗読会

 伊豆をはじめ県内の魅力を題材にした「伊豆文学賞」の舞台化推進事業が21日夜、三島市で始まった。さまざまな受賞作品を掘り起こして脚本化し、舞台作品に仕上げる取り組み。本年度は「声に出して読む伊豆文学賞」と題し、朗読を通じて作品を発掘する“宝探し”の会(全6回)を開催する。

伊豆文学賞の受賞作品を読み上げる参加者=三島市
伊豆文学賞の受賞作品を読み上げる参加者=三島市

 初回の作品は第17回の最優秀受賞「前を歩く人―坦庵公との一日」。日米和親条約が結ばれた直後の江戸末期、国を憂う韮山代官の江川英龍(坦庵)と米国帰りのジョン万次郎、密出国を企てた吉田寅次郎(松陰)らによる伊豆でのやり取りを描いている。朗読会には作者の小長谷建夫さんと県舞台芸術センター(SPAC)の俳優奥野晃士さんも訪れ、作品の解説や指導を交えながら参加者15人と登場人物の心情、物語の情景を表現した。同事業は三島市を拠点とする舞台芸術団体「リード・ウィズ・アート」の主催。アーツカウンシルしずおかの支援を受ける。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞