函南・メガソーラー 災害危険性「高い」 県議9人現地視察

 静岡県議会第2会派のふじのくに県民クラブは18日、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設計画が進む函南町軽井沢を視察した。地質学者の塩坂邦雄氏から説明を受けながら、事業に伴う土砂災害や水害の危険性を確認した。

メガソーラーの建設用地周辺を視察する県議ら=函南町
メガソーラーの建設用地周辺を視察する県議ら=函南町

 同事業は東京ドーム13個分になる約65ヘクタールの事業用地に計10万枚のソーラーパネルを設置する。南北に走る活断層の真上に雨水をためる巨大な調整池が建設される計画で、沢の下流に広がる丹那盆地には小学校や住宅が並ぶ。危険性を訴える地元の反対グループ「丹那の自然と生命を守る会」は6月、県が2019年に出した林地開発許可の検証を求める請願を県議会に提出。全会一致で採択され、同日は県議9人が現地を訪れた。
 案内した塩坂氏は周辺の地層や地質、断層のゆがみなどについて現地で解説し、事業用地の真下を通る活断層の位置も地図で示した。同会のメンバーは業者が県に許可申請をした際の問題点に触れ、「林地開発許可の取り消しまで持っていきたい」と語った。
 ふじのくにの阿部卓也政調会長は「災害の危険性は高い」とした上で、「政治的な問題とせず、自民や他会派とも連携しながら議会を挙げて取り組みたい」と述べた。

 

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞