富士梨の栽培に農業用無人車 JAふじ伊豆 農薬散布実演

 富士市のJAふじ伊豆富士地区本部営農販売課はこのほど、同市中里の梨園で自走型の農業用無人車を使用した農薬散布を実演した。

農業用無人車の作業を確認する地元農家=富士市中里
農業用無人車の作業を確認する地元農家=富士市中里

 梨栽培は人工授粉や摘果、病害虫防除、袋掛けなど年間を通じた作業負担が大きい。農家が高齢化する中、高級品として知られる「富士梨」の安定生産のため作業効率化の検討材料として企画した。富士地区梨部会や須津地区の農家、JA職員ら約20人が見学した。
 充電式バッテリーを搭載し、自動や手動で走行する量産型無人車を園内で動かし、農薬散布の作業を試した。スマートフォンで操作して試験的に水を噴霧し、水滴の大きさや噴射の強さが各8段階で切り替わる様子を確認した。農家は薬液に見立てた水がどこまで達したかなど性能を見定めた。梨農家の松浦健一さん(43)は「これからのスマート農業に向け情報収集が必要。性能を確かめ導入を検討したい」と話した。
 同地区梨部会は生産者47人が「幸水」や「豊水」などの品種を栽培している。
 (富士支局・青島英治)

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