静岡人インタビュー「この人」 山下真輝さん 静岡県高校囲碁選手権大会個人の部で連覇
8月に日本棋院東京本院(東京都)で行われる全国高校選手権大会、全国高校総合文化祭囲碁部門に出場する。父は平成四天王と呼ばれる囲碁棋士の山下敬吾九段。母の聖子さんは囲碁インストラクター。浜松湖南高3年の囲碁・将棋部所属。18歳。
―連覇を果たした時の心境は。
「安心した。決勝の相手は初めて対局する1年生だった。棋風が分からない怖さがあり、序盤に意表を突かれてリードされた。苦しい展開が続いたが、焦らずに冷静に対応することができ、中終盤で逆転することができた。二つの全国大会では、厚さに重点を置いた自分の棋風に合わせた打ち方でベスト4を目指したい」
―囲碁を始めたのは。
「両親の影響で、3歳で碁石に触れ、5~6歳ごろから徐々に打つようになった。両親に教わりながら本格的に取り組んでいたが、実力不足を自覚して小学6年でプロへの道は諦めた。今は趣味として楽しんでいる」
―現在の練習方法は。
「詰め碁をひたすらに解き、大会の直前に母と対局して勘を磨いている。母も県高校選手権大会で優勝経験がある。母は同じくらいの実力で、よい対局相手。県選手権大会決勝後に棋譜を見た父からアドバイスをもらった。インターネットを使った対局はしない」
―囲碁の魅力は。
「自由な発想で石を置けるところが一番の魅力。思い描いた戦い方で勝てた時の達成感は大きい。以前は負けるとめちゃくちゃ悔しいだけだったが、対局後の検討で、相手の好手や自分が気付かなかった手を振り返り、次の勝利につなげることも楽しみの一つになっている」