世界のプロ奏者と協演 清水南高芸術科の3人
ハンガリー国立歌劇場管弦楽団でコンサートマスターとして活躍する掛川市出身の長尾春花さん(33)が、2017年に当時の同国首都主要オーケストラのコンサートマスターや首席奏者らと結成した「シゲティ弦楽四重奏団」が1日、静岡市清水区折戸の清水南高校を訪れ、生徒に演奏を披露した。

長尾さんと共に同校を訪れたのはアレクサンドル・ディムチェフスキさん(33)とルドマーニ・デーネシュさん(42)、ロージャ・リチャードさん(48)の3人。「ふるさと静岡県に恩返しをしたい」と長尾さんから相談を受けたアイワ文化福祉財団が、音楽を志す高校生に世界で活躍する演奏家を身近に感じてもらおうと企画した。
同校芸術科音楽専攻2年の友松胡都さん、若杉香凛さん、杉山蒼来さんが四重奏団からレッスンを受けたほか、長尾さん、ロージャさんと「ハイドンピアノ三重奏曲」を協演した。協演は予定になく、生徒3人は突然の機会に驚きながらも、世界のプロ奏者との演奏を楽しんでいた。
その後、音楽専攻の生徒26人がシゲティ弦楽四重奏団の演奏を聴き、「高校在学中にやっておくべきことは」「音楽を職業として決めた理由は」などと質疑応答を交わした。同校管弦楽部「南陵フィル」も「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を四重奏団と一緒に演奏し交流した。