山口組組長、浜松に 稲川会幹部と面会か 静岡県警警戒

 指定暴力団山口組(神戸市)の篠田建市組長(通称・司忍)ら幹部が1日、浜松市中区の同組国領屋一家本部事務所で、指定暴力団稲川会(東京都)など関東地方の暴力団関係者と面会したとみられることが捜査関係者への取材で分かった。山口組と指定暴力団神戸山口組との分裂抗争の収束が見通せない中、最高幹部の本県入りに県警は愛知県警や兵庫県警などと約70人体制で、事務所周辺とJR浜松駅で警戒に当たった。

国領屋一家本部事務所に到着した篠田建市組長=1日午前、浜松市中区
国領屋一家本部事務所に到着した篠田建市組長=1日午前、浜松市中区
国領屋一家本部事務所に入る内堀和雄会長=1日午前、浜松市中区
国領屋一家本部事務所に入る内堀和雄会長=1日午前、浜松市中区
国領屋一家本部事務所に到着した篠田建市組長=1日午前、浜松市中区
国領屋一家本部事務所に入る内堀和雄会長=1日午前、浜松市中区

 事務所には同日午前、山口組の関係者を乗せたとみられる車両が頻繁に出入りした。JR浜松駅には稲川会の内堀和雄会長ら幹部が姿を見せた。物々しい雰囲気に遠くから様子をうかがう駅利用者もいた。
 関係者によると、山口組と稲川会は友好団体同士で、面会は盆時期のあいさつとみられる。神戸市内の山口組の総本部事務所が抗争の激化を理由に、暴力団対策法に基づき使用制限されているため、交通利便性などから国領屋一家本部事務所を使った可能性がある。
 県警は分裂抗争の対策徹底を掲げるほか、稲川会の下部組織が関与した「ヤミ金事件」に絡み同会の最高幹部を相手取った民事訴訟に協力している。捜査幹部は「県民に危害が及ばないよう警戒と取り締まりを強化していく」と語った。
 

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