テーマ : 高校野球 静岡

⚾高校野球 絆強める3校連合 浜松湖北佐久間分校・新居・熱海

 3日開幕の全国高校野球選手権静岡大会に向け、浜松湖北高佐久間分校(浜松市天竜区)、新居高(湖西市)、熱海高(熱海市)の連合チームが練習に励んでいる。計13人の球児は県内の東西にまたがる距離のハンディキャップをはねのけ、互いの絆を強めながら初勝利を目指す。

練習試合を終え、大会に向けて気合を入れる選手ら=6月下旬、浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校
練習試合を終え、大会に向けて気合を入れる選手ら=6月下旬、浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校

 「ここを乗り越えよう」「行け、行け」。6月下旬、佐久間分校で開かれた練習試合。連合チームの選手が声を張り上げた。この日は浜松湖東高、静岡学園高と対戦し、球音を響かせた。
 佐久間分校と熱海高が合同チームを組んだ昨年は、新型コロナウイルス禍による移動制限で選手たちが集まる機会が限られた。今年は感染状況が改善しつつあり、自由な往来は可能になったが、離れた3校の生徒が一堂に会すのはやはり容易ではない。連合チームはこれまで各校の移動距離のバランスを考慮しながら、静岡県内各地で計8回の練習試合をこなしてきた。
 ただ、野球に打ち込む同志としてチームの一体感は強い。佐久間分校と熱海高のタッグは3年連続。今年は新居高の選手も加わり、プレーできる喜びをかみしめる。
 各校の選手は会うたびに密なコミュニケーションを取っている。新居高の古井滉誠選手(18)は「普段から連絡を取らなくても仲が良い」と強調。熱海高の日吉智哉選手(16)は「いろいろな指導者や先輩がいて、多角的にアドバイスをもらえる」点を連合チームならではの良さに挙げる。
 初戦は7月17日。昨年、佐久間分校と熱海高の合同チームが敗れた池新田高と強豪の加藤学園高による対戦の勝者とぶつかる。今年の主将を務める佐久間分校の北野谷泰梧選手(17)は「どんな形になろうと、最後まで野球を楽しみたい」と前を向く。
 監督を務める佐久間分校の和田全弘教諭(30)は「納得できるようにやりきり、地域や保護者への感謝の気持ちを示してほしい」と選手を鼓舞する。
 

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