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土石流教訓「風化させない」 熱海市消防長、伊豆で講演

 熱海市消防本部の植田宜孝消防長が28日、伊豆山地区で発生した土石流の教訓などを語る防災講話を伊豆市の修善寺生きいきプラザで行った。元自衛官で、発生直後から警察や自衛隊との調整役を担った植田消防長は「みなさんと教訓を共有し、風化させてはいけない」と強調した。

土石流災害の教訓などを語る植田消防長=伊豆市の修善寺生きいきプラザ
土石流災害の教訓などを語る植田消防長=伊豆市の修善寺生きいきプラザ

 発生直後に次々と入る情報や通報から「当初は何が起きたか分からなかったが、ただごとではないと思った」と語り、写真を使いながら時系列で救助活動の様子を説明した。熱海市特有の急坂や狭い道、二次災害の危険性など活動を難航させた原因や問題点を示し「当時はだれがいないのか、何人探せばいいのか全く分からなかった」と混乱した状況を振り返った。教訓として、調整役として関係者同士を直接引き合わせることや現場での状況把握、対応のスピード感を挙げた。
 伊豆市の防災指導員委嘱状交付式に合わせて実施した。防災指導員のほか、駿東伊豆消防本部や市の職員、消防団員らが聴講した。

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