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車両基地区画整理、本格化へ 沼津駅高架化「仮換地」初指定

 沼津市は29日の定例記者会見で、JR沼津駅付近鉄道高架化に関連する「静岡東部拠点第二地区土地区画整理事業」のうち、JR東海道線と御殿場線に挟まれた車両基地周辺12・5ヘクタールで、事業区域内の土地権利者が新たに使用できる土地を指定する「仮換地の指定」を初めて実施したと発表した。今秋以降、移転に向けた建物の取り壊しが始まり、区画整理事業が本格化する。

JR東海道線と御殿場線に挟まれた車両基地(右上)周辺の「静岡東部拠点第二地区」。今年秋以降、建物の取り壊しや移転など、本格的な動きが始まる=2021年2月、沼津市(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
JR東海道線と御殿場線に挟まれた車両基地(右上)周辺の「静岡東部拠点第二地区」。今年秋以降、建物の取り壊しや移転など、本格的な動きが始まる=2021年2月、沼津市(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)

 2007年に始まった同事業は市が実施主体で、38年3月の完了を目指す。区域内には都市計画道路の他、公園、住居エリア、拠点整備用の大型区画も設けている。
 市によると、5月に区画整理後の各権利者が持つ土地の位置や形状を示す「換地設計」を実施。設計に基づき仮換地の指定を行った。区域内には現在、106軒あり、このうち9割ほどが事業に理解を示しているという。残りの1割は事業に反対、または所有者が不明。平野明文沼津駅周辺整備部長は「理解を得られるよう、1軒1軒丁寧に説明していきたい」と述べた。
 頼重秀一市長は「市民から事業が前に進まないことを心配する声が聞かれる。(今年1月の)新貨物ターミナルの着工に続き、動きを実感してもらえる」と事業の進展に期待感を示した。

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