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8カ所で新たに水質調査 静岡県などにJR送付【大井川とリニア】

 JR東海は27日、リニア中央新幹線建設に関する環境影響評価書に基づき、2021年度に実施した環境調査の結果をまとめ、静岡県と静岡市に送付した。国土交通省専門家会議での議論を踏まえ、トンネル工事によって出る水の放流箇所3カ所と発生土置き場からの排水放流箇所5カ所の計8カ所の水質について新たに調査を開始した。
 工事前の水質の把握が狙い。トンネル工事に伴う水の放流に関し調査する箇所は、西俣、千石、椹島(さわらじま)の各ヤード下流地点。西俣、千石の両ヤードは非常用トンネル(斜坑)出入り口付近、椹島ヤードは導水路トンネル出口付近に位置し、いずれもトンネル湧水を西俣川、大井川に戻す場所。
 この3カ所での調査は、水質を常時計測し、自然由来の重金属が含まれているかどうかについては月1回調査する。ただ、常時計測装置が未設置のため、21年度はともに月1回の調査を実施した。
 5カ所の発生土置き場の調査は水質、重金属とも月1回とした。21年度は一部の発生土置き場で水素イオン濃度が基準値を上回る月があったが、JRは「工事の影響とは無関係」と説明した。
 県有識者会議の生物多様性専門部会での指摘を踏まえ、西俣ヤード周辺で希少なカミキリムシの一種「カラフトホソコバネカミキリ」の生息調査も新たに実施した。生息は確認できなかったという。今後も調査を続ける。
 

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